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最初期のヴァイオリン:ヴァイオリン製作者とその作品たち

本展では奇美所蔵のユニークなヴァイオリンの展示により、奇美所蔵の名器中の各国最初期ヴァイオリン製作者たちのクラシック作品を観賞していただき、ヴァイオリンと弓の製作工程について認識を深めていただきます。

2階 楽器ホール / 常設展

ヴァイオリンが16世紀より楽壇において頭角を現すようになってから、複雑な弓使いのテクニックと弾きやすい弓は演奏時のカギとなる役割を果たしてきました。16世紀にヴァイオリンは既に基礎となる形を打ち立てていましたが、弓はまだ定型していませんでした。17世紀のバロック弓は優美な形をしていますが、演奏的には更なる向上が必要でした。18世紀中期にフランスの弓製作者ニコラ・ピエール・トゥールテ(Nicolas Pierre Tourte, c. 1700-1764)がフランス弓製作者の専門的地位を確立し、長男ニコラ(Nicolas Léonard Tourte, 1746-c.1807)とその弟のフランソワ(François Xavier Tourte, 1748-1835)が続々とクレーマースタイルの弓(Cramer style bow)を製造し、現代弓の原型-ヴィオッティスタイルの弓(Viotti style bow)を革命的に発展させ、フランス製弓の模範を打ち立てました。そしてドイツ弓とイギリス弓もフランス弓技術の基礎から発展して、それぞれ弓製作史に輝かしい1ページを残しました。